たん白質を構成するアミノ酸(20種類)

人間の身体の約20%は、タンパク質で出来ている。(水分60%、炭水化物・脂質・ミネラル20%)

タンパク質は、20種類のアミノ酸が組み合わさって構成されている。20種類のアミノ酸の中でも体内で他のアミノ酸から合成できる「非必須アミノ酸」と、身体で合成することが出来ず食べ物から摂取する必要がある「必須アミノ酸」がある。

体に必要なアミノ酸が最もバランス良く含まれている食べ物は、卵と言われている。
日本人が主食としてきたお米では、不足しがちなリジンを豆類を摂取することによって補える。豆類には、メチオニンが少ないのでお米で摂取。
小麦を主食とするところでは、不足するアミノ酸を肉や乳製品で補える。

アミノ酸の数は、
タンパク質(数十~数百万個) > ペプチド(数個) > アミノ酸

必須アミノ酸

イソロイシン、ロイシン、バリン、スレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、ヒスチジン

非必須アミノ酸

アルギニン※、グリシン、アラニン、セリン、アスパラギン、グルタミン、システイン、プロリン、チロシン、アスパラギン酸、グルタミン酸

※アルギニンは、幼児・子どもの場合、必須アミノ酸となる。

必須 アミノ酸 効能
必須アミノ酸 イソロイシン、ロイシン、バリン
(分岐鎖アミノ酸(BCAA))
筋タンパク分解抑制、肝保護、インスリン分泌促進、糖尿病改善
スレオニン  胃炎改善、筋緊張亢進の抑制
メチオニン 肝保護、成長ホルモン分泌促進、腎炎改善、動脈硬化抑制
フェニルアラニン  抗うつ作用、発がん抑制
トリプトファン  催眠導入効果、鎮痛作用、抗うつ作用
リジン  糖尿病性白内障予防、骨粗鬆症予防
ヒスチジン  亜鉛不足による記憶障害の改善、抗うつ作用
非必須アミノ酸 アルギニン
※幼児や子どもには必須
筋肉増強作用、成長ホルモン分泌促進、動脈硬化予防、高血圧抑制、インスリン分泌抑制、糖尿病での脂質過酸化抑制、肝保護、腸管保護、免疫増強、心機能改善、血管拡張、高脂血症患者の血流改善
グリシン  アルコール性肝障害抑制、抗潰瘍作用
アラニン  肝保護、下痢時の症状緩和
セリン  胃酸分泌抑制、胃粘膜保護
アスパラギン 運動持久力向上、インスリン分泌促進、運動能向上、脳のグルタミン増加作用、成長ホルモン分泌促進
グルタミン  腸管保護、免疫増強、抗うつ作用、筋タンパク分解抑制、胃粘膜保護、成長ホルモン分泌抑制、記憶障害改善
システイン 胃粘膜保護、皮膚保護、美白作用、糖尿病改善
プロリン  肝細胞増殖因子、皮膚の天然保湿因子
チロシン  交感神経の活性化、ストレスの軽減
アスパラギン酸  肝保護、エネルギー源
グルタミン酸  腸管保護、免疫増強、抗うつ作用、筋タンパク分解抑制、胃粘膜保護、成長ホルモン分泌抑制、記憶障害改善
(グルタミンと同じ)

DとかLとか、DLについて

アミノ酸サプリメント等の原料に、L-リジンやDL-トリプトファンなど記載があるがこれは「L体のリジン」、「DL体のトリプトファン」を指す。

物質の結晶・溶液が、偏光を右に回転させる性質を右旋性(dextrotatory)、左に回転させる性質を左旋性(levorotatory)から、L-リジン(Levo-lysine)と呼ぶようになった。

体のタンパク質を構成するアミノ酸はすべてL体で、D体のアミノ酸は自然界にないとされていたが、近年、D体のアミノ酸の役割も見出されつつある。

DL体は、D体とL体が同量混ざっている「等量混合物」で、別名「ラセミ体」ともいう。

 

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